On-demand installation of MDX Runtime (2)

さて,Web で公開されているもののうち,私の知る限り最も気合いの入ったインストーラを持つ Managed DirectX (以下 MDX) アプリケーションといえば NASA World Wind です.
http://learn.arc.nasa.gov/worldwind/
Version 1.2c アーカイブのファイルサイズは 253MB.元々画像データなどが大きいというのもありますが,それでも .NET Framework 及び DirectX の再配布ファイルを丸々入れてくるあたり圧巻です.
ここでこのソフトの Managed DirectX インストール方法に関するトリックについてひとつ.インストール最後に聞かれる「MDX ランタイムをインストールしますか?」は MDXREDIST.MSI をインストールかどうかを尋ねているわけですが,うちの環境*1では,この質問に「No」と答えても起動します.このからくりですが,exe ファイルのインストール先に,

がローカルコピーされるためのようです.
最初からその 3 ファイルを参照可能なところに置くんだったらそもそも MDXREDIST.MSI をインストールする必要はないんじゃないかという気もしますなぁ.それは反則っぽいというか.
まあ,MDX はユーザ空間で実装されたひとつの Managed Wrapper に過ぎない,というのが私の予想なので,こういう方法でも動いちゃいそうですけどね.MDXREDIST.MSI からのインストールでは .NET Framework と DirectX のバージョンが確認されることが最新の Microsoft DirectX 9.0 SDK Update (December 2004) Release Note には書いてありますし,XCopy Install よりかは GAC にきちんとインストールした方がいくらか安全かと思います.もっとも SDL.DLL のように XCopy インストールできたらそれはそれで便利そうですけど.
(リンク経由でいらした方は,NASA World Wind についてもうちょい書いた文章がありますのでこちら(id:NyaRuRu:20050111)をどうそ)

*1:Microsoft DirectX 9.0 SDK Update (December 2004) のみインストール済み