Hello, Concurrent World!

PC WatchのFall Processor Forum 2005レポートが,同イベントでのHerb Sutter氏*1の講演について伝えています.

マルチコアに関する最も大きな課題は、ソフトウェアプログラミングだと言われている。米MicrosoftのSoftware ArchitectであるHerb Shutter氏は「Software and the Concurrency Revolution」のタイトルで基調講演し、ソフトウェアプログラミングの並列化に関する現状を解説した。

Herb Sutter氏の blog には,ここのしばらく Concurrency という言葉が幾度と無く繰り返されています.
http://pluralsight.com/blogs/hsutter/
http://blogs.msdn.com/hsutter/
今年の CEDEC でも並列処理に関するトピックが目立っていたように*2,今後は多くのプログラマにとって Concurrency がキーワード*3となるでしょう.
最近の Microsoft 発の言語で Concurrency に目を向けているものと言えばまず が挙げられますが,その の流れを組むと言われ,先日の PDC 2005 で方向性が示された C# 3.0は,実際には の並列計算の部分が大きく抜け落ちたものとなる可能性が高そうです.一方 C# ではなく C++ のセッションで Concurrency というキーワードを前面に立てた Herb Sutter 氏の興味深いトークが行われていたのは,ある意味対照的と言えるかもしれません.
以下で PDC 2005 での Herb Shutter 氏のセッションが公開されています.近いうちに Concurrency の呪いに囚われそうな方,C++0x を心待ちにされている方,.NET CLR の『境界』を守っておられる方は是非どうぞ.(最後の条件該当者は MUST かな?)
http://microsoft.sitestream.com/PDC05/TLN/TLN309_files/Default.htm#nopreload=1&autostart=1

*1:C++を学んだ者にとっては『Exceptional C++ (asin:4894712709)』と『More Exceptional C++ (asin:020170434X)』の著者として有名でしょう.

*2:といっても私は洗剤しか回収できませんでしたけど.と,CEDEC 2005 Report を眺めつつ.

*3:いつものように Radium Software Development にはすばらしい記事が既に存在します.
http://www.radiumsoftware.com/concurrency.html
ここに挙げられた資料とHerb Shutter氏のblogを眺めれば,最近の流れは一通り抑えることができそうです.