Vista 関係のトピックと今後

先日のアレ (id:NyaRuRu:20061201#p1) があって,久しぶりに PC ハードウェア技術系の雑誌を読んで状況を把握してみるかなぁと『日経WinPC 2007年1月号』を買ってみました.

特集3 納得して選ぶ 最新グラフィックスボード

  • Direct3D 10対応のGeForce 8800シリーズが登場!(122p)
  • Vista対応、内部構造、描画の実力(122p)
  • NVIDIAGeForce 8800シリーズ」に象徴されるように、Vista時代の到来を前に、グラフィックスボードの新製品投入が相次いでいる。画面描画に関する疑問やVistaで変わる動作環境、GeForce 8800の詳細、現行主要チップの完全テストを通して、後悔しない製品の選び方をお伝えする。(122p)

特に Vista 周りの部分を読んでみましたが,プロの仕事だけあって図や配置が効果的なのは当然のことながら,内容の正確さについても素晴らしいものでした.

  • DirectXDirect3D の使い分け
  • Direct3D9,Direct3D9 Ex,Direct3D 10 の違い
  • Desktop Window Manager (DWM),Windows Presentaion Foundation (WPF),Direct3D,Windows Display Driver Model (WDDM) の関係

この辺り,適当に資料を孫引きすると間違いやすい箇所なのですが,そういった間違いもなく,なるべく正確に伝えようという意図が伝わってくる丁寧な解説でした.解説では触れられていない点としては以下のようなものがありますが,紙面のサイズや読者層を考えると妥当でしょう.

  • WDDM ではなく XPDM 環境での Vista がどういう動作をするのか (これは私もちゃんと調べてません)
  • Direct3D9 Ex 以外の環境での WPF の動作
  • milcore.dll と RDP

しかし今更ですが,自分でもときどきオンライン記事の執筆をやるようになってからこういった雑誌記事を見直すと,プロの方が誌面の色々なところにコストをかけられているのがやっと分かるようになりました.例えば私もグラフや図はもっと入れたいのですが,試行錯誤でやっている部分が多くてなかなか納得のいくところまでは作り込めていません.
とまあ Vista 検証ネタはプロに任せて,こちらの日記もそろそろ Direct3D 10 や XNA といった本筋に軸足を戻す時期なのかもしれませんね.何だかんだで Vista には随分楽しませてもらった 1 年でした.
あー,宿題の ReadyBoost Monitor の作り方はそろそろ書きますのでもうちょいお待ちを.