Joost と Direct3D 9.0c + VMR-9, そして Aero, WPF, Silverlight

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最近各メディアで大きく取り上げられている,P2P 型動画配信アプリケーションの Joost ですが,なるほど確かにかつてないほどうまく UI の構築されたメディアプレーヤーだと思います.

Joostのクライアントは単なるメディアプレーヤーではない。Joostクライアントは、きわめてインタラクティブだ。半透明のウィンドウがびゅんびゅん上下左右に飛び交う。画面右にある「My Joost」ボタンをクリックすると、一種のデスクトップが現れる。このデスクトップの左下、Windowsでいうスタートボタンのところには「Widget Menu」というボタンがある。ウィジェットメニューには、今のところニュース・ティッカー(RSSリーダ)、インスタントメッセンジャー、時計、友人の招待、レーティング、チャンネル・チャット、設定、お知らせ掲示板といったものが並んでいる。

JoostDirect3D 9.0c を使っていて,ということは恐らく VMR-9 でしょう.当然 Windows Aero とも共存できています.そして Joost の UI はとにかく滑らかによく動くのですが,一方で冷静に考えてみれば,近年の Direct3D 9 世代のハードウェアで,これぐらいは何の不思議もないレベルです.つまるところ,Aero,WPFSilverlight などは,この,あたりまえにできるはずのことを実現すべくあれこれやっているだけとも言えるかもしれません.
例えばこれが MMORPG の UI で,背景がゲーム画面であれば,同じような UI でもここまで騒がれることはなかった,という可能性はあります.しかし,ムービーと結びついて大衆の目に触れるようになった結果,これまで UI の違いによる差別化が比較的少なかった競合,例えばリビングのテレビや,その他のデスクトップアプリケーションとの競合が,UI によって決着が付くという事態が増えてくるのではないでしょうか.
現状の WPF をお仕着せのまま使った場合に Joost 並のレスポンスが得られるかはかなり怪しいところですが,「UI の違いが重要になる」ことを上司に説得しなければならないときに,Joost をとりあえず紹介してみるというのは案外ありかもしれませんね.
ちなみに Joost に参加するには既存ユーザーからの招待が必要ですが,今は招待数が無制限になったり,TechCrunch で大量に招待していたり しますので,登録は容易だと思います.どうしてもという方は私からも招待できますので,ご連絡下さいませ.
まあ例によって流行りそうなサービスの欲しいアカウント名は早めにとっておくのが吉,ということで.