煽り記事で,釣られるひと,伸びるひと

あらすじ

そして、
かくかくしかじかで、山あり谷なしの議論が続いたが割愛。

そして、
かくかくしかじかで、山なし谷ありの議論が続いたが割愛。

やはり面白い人は面白いというか,ちゃんと存在感を示しているよなーと.

この暴騰から暴落の間に,存在感を示したのは何人?

公開討論会みたいな,多数の人間が参加しているオフラインイベントを,変に発言の切り貼りする形でレポートしてるとそろそろやばいんじゃないかなー,とは薄々思っていましたが (たとえば先日の『人前でしゃべるとか実名とか (1) - NyaRuRu の日記』とか),何か思ったより早く劇場化したのを見ることができた気がします.
しかしこの相場の反転は見事というか,むしろ反転のタイミングで活躍している人々の存在そのものが面白いなぁと思ったり.結果として活躍している人たちの採っている戦略にはどうも一定のルールがありそうというか.

正論が暴騰しているときの戦略

なにもしない.



正論ハッシュ値コリジョンしまくっている状況,つまり『はてブ』で「これはひどい」が高速増殖してる状況では,むしろ何もしないのが正解じゃなかろうかと.
誰もが正論を言える状況で,オリジナルの記事を上回るぐらいのインパクトを持った正論を書くのは難しく,周りの正論にも埋もれやすいし,折角がんばって正論を用意しても,多分コストに合わないよね.みんなと同じことをわざわざ署名記事で書いても人間強度が下がりそうだし *1.なので何もしない.何か憤りを感じても,それは周りの人が書いてくれるでよしとする.みたいなのはどうでしょねと.
ただ,IRC とか Twitter とかそういうプライベートなチャネルで,情報は集めておく.みんなが注目している記事なんだから,追加情報やびっくりの新事実が出てくればそれは超おいしい.

反転材料を見つけたときの戦略

攻める.



確たる情報に裏打ちされた反転材料をつかんだときは,署名記事として攻める.タイミングと周囲のサポートを得て,暴騰から暴落に流れが変われば,その中で圧倒的な存在感を示すことができる.正論を書くのであれば存在感を示すことが難しかった相場で,実際今回も結構な数の人が正論書かされ損をした中で,こうやって一部の人は同じコストで圧倒的な存在感を示している.てのを垣間見たような.

とかなんとかで

自分の意見を沢山の人に届けられている人は,どこから来てどこへ行くのかー,とちょっと考えたくなった一件でした.とりあえず矢野さんはすごい人.

希少性と「みんな」の共生関係

ひとりの人の声を沢山の人が聞くという,非フラットな構造はなぜ発生するのか? 「みんな」が居なくなれば希少性は消滅するだろうし,全てが均質化した状態は果たして安定だろうか?

修正履歴

  • 「この暴騰から暴落の間に,存在感を示せたのは何人?」→「この暴騰から暴落の間に,存在感を示したのは何人?」に変更 (2008/05/31 01:59)
  • 「やっぱり戦略の差じゃね? みたいな」→「結果として活躍している人たちの採っている戦略にはどうも一定のルールがありそうというか.」に変更 (2008/05/31 02:34)
  • 希少性と「みんな」の共生関係の章を追加 (2008/06/02 11:23)

*1:続きは『傷物語』で