大規模オフラインイベントと統計的アプローチ

地図と言えば,もうひとつアレだよなぁという例を思い出した.多種多様な趣味嗜好の人々が一堂に会するところのイベントにおける地図分け問題.
http://d.hatena.ne.jp/maisan/20080512/1210610551:image:large

確かに あの手のイベントの地図分けも,N が大きくなってくると統計的手法がおもしろそうだ.配置図の見せ方にしても,実に Google マップ + ソーシャルブックマーク向きではある.
そういえば最近読んだ記事にこんなのもあった.

技術系カンファレンスで,多くの人を満足させるための時間割をどうやって決めるか,という問題.参加者はあちこち歩き回らされたくないし,同じ時間に興味があるセッションがかぶっているとげんなりだ.狭い部屋に押し込められたり,大きな部屋ががらがらってのはまずかろう.とかなんとか.
記事の著者が Genetic Algorithm を試していると言えば,「うまくいかなかったら simulated annealing を試してみようぜ」というコメントあり,「GA の計算に我が社の .NET-based grid computing framework はいかがですか?」というコメントもある.
この辺りのとりあえずやってみようぜ的躍動感には,Direct3D プログラミング黎明期のおもしろさと似たようなものを感じる.そしてその Direct3D な世界は,手法が収斂してきて,技術開発から商用利用へのパイプラインができあがってくるにつれだんだん面白みが減ってきたように感じるわけで*1.個人技から団体競技に変わってしまったというか.
今ならまだ,統計的手法や Web 的アプローチによる個人技で大規模イベントのあり方に一石を投じられるチャンスもあるかもしれないけど,10 年ぐらい経ってしまった後,そこがまだ個人の遊び場かどうかは本当のところよく分からない.

*1:あと,むかし面白いことをやっていた人たちが偉くなって奥に消えていったとか.