Winny にみる世界図
今更ながらですが『Winny の技術』ネタでも.この本を読んでみてやっと使用感がいくらか分かった気がします.
- 作者: 金子勇,アスキー書籍編集部
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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GDNJ を眺めるより,はてなダイアリーの「C#」を含む日記に網を張った方が収穫量は多かったなぁ,というときに思い出すのが arton さんのこれ.名言ですな.
高速なノードが良いノードというのはおもしろい。アルファギークを大切にみたいな感じだ。
といいつつ以下の話は『Winny の技術』の本の内容とはほとんど関係ないことばっかりです.あの「川の流れ的理論」の絵にインスパイアされすぎたんですねきっと.いい絵です.
あちこちの技術系掲示板へ同じ質問をするという行為ですが,上流と思われるノードに検索クエリを投げて望みのものが落ちてくるのをしばらく待つというのは,P2P的発想としては自然だなぁと思えるようになりました.あちこちの掲示板に書き込むのも,はてなのキーワード経由で来る人や bulkfeeds から来る人を意識して日記を書くのも,私が今まで気付いていなかったような共通点がありそうです.エレガントさは何世代か違うかもしれませんが.
「開発者コミュニティ」への「ノードの発見」問題解決に,Google 等の Web サーチエンジンが大きな役割を果たしていることも興味深いです.google:VB 掲示板 で上から順に書き込んでみたら,その上の構造が繋がっていた,なんてのはいかにも P2P な話だったりして.とにかく動くソースコードが欲しい(ダウンロードしたい)という人専用のツールを作ったら案外流行ったりしませんかね?
世の技術系掲示板では,常連に使いやすく新規来訪者に使いにくいログ検索システムになっている傾向が強いように思います.まあ多かれ少なかれ居着いている人が毎回ログの中から適切なものを選び出していることが多いので,整合性は取れているのかもしれませんけど.
とはいえ,検索エンジンからの流入数が増加する可能性を見越した設計・対応は必ずお願いしたいところです.例えば,フォーラム分類は静的には行わず,投稿内容や議論で自動的にクラスタリングするようにした方が Web 検索エンジンとの相性は良さそうですね.いくらトップページから順に見ていったときに綺麗に分類されていても,多くの発言が検索エンジンから各ページに直接やってくる新規参加者によってなされるのであれば当然最初に提示されたページに書き込んでしまう人も増えてきます.「参加者が増えても S/N を悪化させない」といった信念を持ってサイト設計に挑戦する必要がありそうです.
また,最初の返信はプログラムが自動投稿してくれた方がいいかな,と思うこともあります.掲示板を使う気で来ている人に対しては,掲示板の形式で「使用上の注意」が提示された方が素直に読んでもらえそうですしね.少なくともサイトのどこかに「投稿する前に」と書かれるよりは親切な気がします.また,環境調査や FAQ に対する早期枝狩り,クラスタリングのための質問等々は,色々応用できるでしょう.第三者が投稿を閲覧できるようになるのはその後でも良かったりしませんかね.
「参考になるページ等ご存じでしたらご教授頂けると幸いです」とあちこちの掲示板に投稿してみるのはそこに良いノードが繋がっていると期待しての
てなわけでこの辺の発展にも期待.