金子勇氏

ネットワークアプリケーションの作者として一躍有名になってしまった金子氏だが,リアルタイム3D CGのプログラマとしても積極的な活動で知られている方である.3Dに興味のある人や,かつて最新のビデオカードの使い道を探していた人の中には氏の3Dリアルタイムデモを見たことがあるという人も多いのではないかと思う.これらのデモは今も以下のサイトから見ることが出来る.
http://homepage1.nifty.com/kaneko/
リアルタイムクロスシミュレーション・セルシェーディングデモの『AnimeBody』(1998年12月初出),毛髪のリアルタイムシミュレーションデモ兼ベンチマークである『GL髪ベンチ』(1999年10月初出)などは,恐らく当時一部の研究者しか知らなかった技術をPC上でリアルタイムに実現し,そしていち早く世に知らしめた.当時PCでの3Dと言えばいかに沢山のポリゴンを描くかといった話題ばかりの時代である.セルシェーディングにエッジ強調といった描画技法や,物理演算を使ってアニメーションを動的に行うことに当時の私はずいぶん驚かされたものだ*1.これらの技術が常識となりつつある今振り返ると感慨深いものがある.
ああ,結果としてIPAはノンジャンルなスーパープログラマーにたどり着いていたわけか.なにやらこれも感慨深い.

(追記)Rantsにもコメント上がってますね.
http://www.radiumsoftware.com/0405.html#040510

*1:そしてAnimeBodyでびっくりし尽くしたのでicoでびっくりできなかった